湯浅優子 - 北海道 十勝 -
2012. 5 設置
エコロンとの出会い
電気に依存しない暮らしに少しでも近づきたいと思い、エコな暮らしを実践している友人に相談したことがはじまりです。すぐに、富良野から、三素の家次敬介さんが訪ねてくれました。
個人宅でできること、太陽光発電、風力発電などの可能性の話を聞いていた時、帰り際に渡されたカタログ各種の中に、エコロンシステムの1枚を見つけました。
電気も使わない、その地に住みついている土壌菌に浄化を任せるシステム。ちょうど合併浄化槽の取り付けの話が進んでいる時でした。ただ、これからもずっと電気を使い、管理の続く、そのシステムに納得がいかないでいましたので、エコロンシステムの話は5分で決まりました。
そして、翌年の雪解けを待って、九州から富安さんが訪ねてくれて工事は始まりました。
わたしたちは北海道で40年牛飼いをしています。その中で効率性や生産性を高めていくことを求めるあまり、無理しながら進めていくことで、さまざまなひずみが起きてきました。そのことの反省から、あらためて持続できる農業スタイルを模索しています。
そのひとつに、牛と土の健康のために、牛に土壌菌を食べさせていました。堆肥の発酵も牛の健康につながる循環も、微生物の力を借りて実現していったのです。自分たち家族も30年来、酵素を手作りし飲用しています。健康に暮らすことに微生物の力を借りることは、薬や病院に頼らず、生きる知恵だと実感していました。
すべてはつながっていました。
あれから4年になるでしょうか?田舎に住んでいると、浄化された水は、その大地にそのまま流すことになります。
点検の時の水を見て、いつも驚きです。透き通って、ニオイもありません。さすがに、まだ飲んだことはありませんが、飲んでも大丈夫だそうです、確かにそう思えます(笑)。
エコロン周辺の作物たちも元気です。
ほんの小さなきっかけが暮らしを変えてくれました。日々の暮らしの中で、水を流す時になんとなく感じていた罪悪感もなくなりました、嬉しいことです。これからも、できることを、もっと自然の摂理に寄り添って暮らしたいものです。そういう情報をもっと共有できればいいな、と思っています。
今の暮らしを昔に戻すことはできないけど、それぞれが楽しみながら、シンプルに、スローに、スモールにすることで、皆が平和で、分かち合えることがたくさんあると思います。
エコロンシステムの普及を願うことは、その一環です。
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